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2006年は土星や木星などの惑星(わくせい)を観察しましょう。木星は、中赤斑が出現し話題となっています。9月には部分月食、11月には水星の太陽面通過などの天文現象も見ることができます。2005年に再接近した火星は少しずつ暗く小さくなってきます。
ここでは、今年1年で観測しやすくなる順に各惑星をご紹介していきます。土星や木星、金星の美しいすがたを、ぜひ、天体望遠鏡でご覧ください。
私たちが暮らしている地球は、約365日をかけて太陽のまわりを1まわりしています(公転(こうてん)と呼びます)。 地球のほかにも、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、(冥王星)などの惑星(わくせい)と呼ばれる天体が
太陽のまわりをまわっています。
今回は、惑星の中から天体望遠鏡での観測におすすめの土星、木星、金星、火星をご紹介します。
※「冥王星(めいおうせい)」は1930年の発見以来「惑星」に分類されていましたが、2006年8月の国際天文学連合(IAU)総会で「惑星」の定義から外されました。このため、太陽系の惑星は9個から8個に減ることとなりました。
冥王星は、1930年の発見から太陽系の第9番惑星として知られてきました。太陽系の最果ての惑星として映画や小説、漫画の世界でも親しまれてきましたが、2006年8月に開催された国際天文学連合 (IAU) 総会で「惑星」から外されることが決まりました。
冥王星は月よりも小さく、他の惑星の軌道面とも大きく外れた楕円の軌道をまわっている、氷におおわれた小さな天体です。冥王星の半分ほどの大きさの「カロン」と呼ばれる衛星を持っていますが、最近では「二重惑星」ではないかとも考えられています。
観測の精度が上がり、冥王星の姿がすこしづつ分かってくると、天文学者の間から惑星に分類することに疑問の声が上がっていました。今回の新定義では、冥王星は「惑星」ではなく、「矮惑星」という分類に入ることになりましたが、まだまだ謎の多い天体として注目されています。
2006年8月のIAU総会で決まった新しい「惑星」の定義は次のようなものです。
1:太陽の周囲の軌道を公転している
2:自分の重力で球状となり、十分な大きさや質量がある
3:自分の軌道上にほかの天体(衛星を除く)がない
これにより、太陽系の惑星は9個から8個(水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星)に減ることになりました。
土星はドーナツのような形をした環(わ)を持っていることで有名です。
天体望遠鏡でのぞくと、すきとおったようにかがやくきれいな環を見ることができます。
1997年に打ち上げられた土星探査機(どせいたんさき)「カッシーニ」が、2004年7月に土星の周回軌道(しゅうかいきどう)に乗り、土星の様々な写真やデータを送り続けています。
2005年に入ってもたくさんの新発見が続いていて、一番話題となっている惑星が土星と言えるでしょう。
土星の環は、小さな氷やチリがうすく集まって環のようにみえるもので、環の真ん中から外側にむけていくつかの帯(おび)に分かれています。帯と帯の間にはすきまがあり、すきまの部分だけが黒いすじとなって見えます。もっとも大きな黒いすじは「カッシーニのすきま」と呼ばれています。
「土星の衛星12個発見!」これは昨年5月6日のニュースの見出しです。土星のまわりにも木星のように大小数多くの衛星(えいせい)がまわっています。今まで見つかっていた土星の衛星は34個。この発見でいっきに46個の衛星が見つかったことになります。新しい衛星を見つけたのは米ハワイ大のチームで、マウナケア山頂にある日本の「すばる望遠鏡」を使って見つけたそうです。その3日後、今度は土星探査機「カッシーニ」も新しい衛星を見つけ、全部で47個になるなど新しい発見が続いています。「カッシーニ」は、土星の衛星でもっとも大きな「タイタン」の調査も続けており、さまざまな発見や謎が見つかっています。
土星は、今年1月〜4月頃にかけて観測のチャンスです。現在、土星は「かに座」の中にいて、明るさは0.2等級ほどです。1月28日には、地球が惑星を追い越す時に、太陽、地球、惑星が一直線にならぶ「衝(しょう)」をむかえ、一晩中観測できる絶好のチャンスとなります。天体望遠鏡で土星の環を観測してみましょう。
東京では、1月下旬の午後5時頃に東の空から昇り、一晩中明るく輝いたのち、明け方には西の空に沈んでいきます。
太陽系でもっとも大きな木星は、直径が地球の11倍もあります。あつい雲がうずをまきながらおおっていて、天体望遠鏡でのぞくと大赤斑(だいせきはん)と呼ばれる赤い目玉のような巨大なうずを見ることができます。木星は、そのほとんどがガスでおおわれています。
今年は、大赤斑の他に小さめの中赤斑が出現し話題となっています。赤斑ができるメカニズムは良く分かっていませんが、2つの大きな赤斑が長期間消えずに観測できるのは大変めずらしいことです。口径の大きな天体望遠鏡で、ぜひ、観測にチャレンジしてみてください。
木星のまわりにはたくさんの衛星(えいせい)とよばれる小さな天体がまわっていて、大きな木星といくつもの小さな衛星がきれいに並んで 見えます。17世紀にイタリアの科学者ガリレオ・ガリレイによって発見された4つの大きな衛星「イオ」「エウロパ」「ガニメデ」「カリスト」 の他に、50個をこえる衛星が発見され、毎年その数が増え続けています。
木星はゴールデンウィークの5月5日に「衝(しょう)」となり、観測の絶好期となります。マイナス2.5等級で、ひときわ明るく輝いているため、ひと目でみつけることができるでしょう。同じ頃、みずがめ座η流星群が極大となり、流れ星と一緒に木星を楽しむことができるかもしれません。
5月中旬には木星は「てんびん座」の中にあり、東京では午後6時すぎに東の空から昇り、低めの空を移動しながら明け方には西の空に沈んでいきます。その後、木星はしだいに昇る時間が早くなり、夏休みになる頃には、午後10時頃には沈んでしまいます。夏休みはできるだけ早めに木星を観測しましょう。
「明けの明星」「宵の明星」と呼ばれ親しまれている金星は、太陽に2番目に近い惑星です。地球より太陽に近い軌道を回るため内惑星(ないわくせい)とも呼ばれ、月のように満ち欠けをします。
金星は地球より少し小さい惑星で、表面を二酸化炭素や硫化物でできた厚い雲で覆われています。地表は400度をこえる灼熱地獄(しゃくねつじごく)で、太陽系でもっとも熱いといわれています。
2005年11月には、欧州宇宙機関(ESA)が金星探査機「ビーナス・エクスプレス」を打ち上げ、今年の4月に金星に到達し探査が行われることになっています。金星の地表の様子や、成り立ちについて多くのことが分かってくることでしょう。日本でも、「PLANET-C」と呼ばれる金星探査プロジェクトが進行しており、2008年に打ち上げが予定されています。これからは、金星に大注目です。
1月下旬〜10月下旬までは「明けの明星」として夜明け前の東の空に、ひときわ明るく輝く金星を見ることができます。2月中旬にはマイナス4.6等級と、非常に明るくなり、昼間でも肉眼で見つけることができるほどです。
10月下旬以降は、「宵の明星」として夕方に見えるようになっていきます。
2月中旬、東京では、明け方5時頃に東の空に昇り夜明けと共に少しずつ高度を上げていきます。寒い時期ですが、早起きして金星を天体望遠鏡で観察してみましょう。どんな形に見えるかな?この時期、金星はたいへん明るいので昼間でも南から西の空の低いところで金星を見つけることができるでしょう。
火星は地球の1つ外側をまわっていて、大きさは地球の半分ほどの赤い惑星です。2003年8月の大接近は5万7千年に1度の非常に条件の良い大接近であり、夏休みと重なったこともあり、たいへん話題になりました。
2003年の火星大接近情報については、こちらをご覧ください。
その火星はおよそ2年2ヶ月ごとに地球に接近するため、昨年の10月30日に再び接近し、今は地球から少しずつ遠ざかっています。
天体望遠鏡で火星を観察すると、火星の南極(なんきょく)と北極(ほっきょく)にあたるところに白く輝く部分を見つけることができます。 これは、極冠(きょっかん)と呼ばれる氷の固まりのようなもので、見る時期によってその大きさが変わっていくことが分かります。 火星にも地球のような季節の変化があり、気温の上昇などによって氷が溶けて大きさが変わるようです。
今年前半は、夕方から夜半にかけて土星と一緒に見ることができます。少し小さくなっていますが、赤い火星と白い土星のコントラストが美しいことでしょう。
東京では、2月中旬の午後10時ごろ、南の空高く輝く土星とともに、西の空に輝く赤い火星を見ることができます。この頃、火星はおうし座の中にあり、ふたご座、かに座へと移っていきます。その後、少しずつ沈んでいく時間が早くなりますので、6月ごろまでに天体望遠鏡で観測しましょう。
はじめてだから気軽に見てみたい
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じっくり観察してみたい
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