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2007年は、12月に火星が2年2ヶ月ぶりに接近します。3月と8月には皆既月食を見ることができ、夏には日本の月探査機も打ち上げられます。
ここでは、月の話題も交え、今年1年で観測しやすくなる順に各惑星をご紹介していきます。土星や木星、金星、火星の美しいすがたを、ぜひ、天体望遠鏡でご覧ください。
みなさんが良く知っている「月」は、地球の回りを回る衛星(えいせい)と呼ばれる天体です。月は、私たちにとってもっとも身近な天体ですが、実は分からないこともたくさんあります。
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、今年の夏に、月探査機「セレーネ(SELENE)」を打ち上げる予定です。「セレーネ」は、月の表面や内部構造を様々なセンサーを使って調べたり、ハイビジョンカメラで月から見た地球を撮影するそうです。様々な観測結果をもとに、月の起源を解明したり、月面基地の建設などに役立てていきます。自由研究として、月探査の歴史や、月の起源などについて調べてみてはいかがですか。
そんな月を舞台とした天文現象が、3月と8月に見られます。「皆既月食(かいきげっしょく)」です。
「月食」は、太陽と月の間に地球が入り、地球の影が月をおおいかくす現象で、月全体が影の中に入ってしまう場合を「皆既月食」、一部分だけが入る場合を「部分月食」と呼んでいます。
3月4日に見られる皆既月食は、九州、四国、中国地方でのみ見ることができますが、皆既となる前に月が沈んでしまいます。
8月28日に見られる皆既月食は、6年ぶりに日本全国で見ることができる好条件の月食です。午後7時ごろから食が始まった状態で月が昇り、9時過ぎにかけて皆既月食を楽しむことができるので、夏休み最後の天文ショーを双眼鏡や天体望遠鏡で観察しましょう。
東京では夕方の18時10分頃が月の出で、東の空から月はすでに欠けた状態で昇ってきます。まだ空は明るいので、うっすらと見える程度かもしれませんが、暗くなるにつれ見やすくなっていくでしょう。18時50分頃に月全体が影に隠れてしまう「皆既」の状態になり、20時20分頃までこの状態が続きます。その後、月はだんだんと明るさを取り戻し、21時20分頃に「月食」は終了します。
ちょうど月が満月から半月、三日月へと姿を変える「満ち欠け」と同じように、月の明るい部分の形が変わっていきます。月が影の中にすっぽり隠れる「皆既」の間は、月が見えなくなるのではなく、暗い赤からオレンジ色にうっすらと輝き、神秘的な姿を見せてくれます。
月食は肉眼でも見ることができますが、かなり暗くなりますので、双眼鏡や天体望遠鏡があれば、より鮮明に見ることができるでしょう。
今回の月食は6年ぶりの好条件と言われる貴重な天体ショーとなりますので、ご家族揃って、ぜひご覧ください。
私たちが暮らしている地球は、約365日をかけて太陽のまわりを1まわりしています(公転(こうてん)と呼びます)。 地球のほかにも、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星などの惑星(わくせい)と呼ばれる天体が
太陽のまわりをまわっています。
冥王星(めいおうせい)は1930年の発見以来「惑星」に分類されていましたが、2006年8月の国際天文学連合(IAU)総会で「惑星」の定義から外されました。このため、太陽系の惑星は9個から8個に減ることとなりました。
土星はドーナツのような形をした環(わ)を持っていることで有名です。
天体望遠鏡でのぞくと、すきとおったようにかがやくきれいな環を見ることができます。
1997年に打ち上げられた土星探査機(どせいたんさき)「カッシーニ」が、2004年7月に土星の周回軌道(しゅうかいきどう)に乗り、土星の様々な写真やデータを送り続けています。
2005年に入ってもたくさんの新発見が続いていて、一番話題となっている惑星が土星と言えるでしょう。
土星の環は、小さな氷やチリがうすく集まって環のようにみえるもので、環の真ん中から外側にむけていくつかの帯(おび)に分かれています。帯と帯の間にはすきまがあり、すきまの部分だけが黒いすじとなって見えます。もっとも大きな黒いすじは「カッシーニのすきま」と呼ばれています。
土星は、今年1月〜4月頃にかけて観測のチャンスです。1/7には、北海道の一部で土星が月に隠れる土星食がみられました。このころ、土星は「しし座」にいて、「しし座」の1等星レグルスと並んで見ることができます。明るさは0.2等級ほどです。2月〜3月は、一晩中観測できる絶好のチャンスとなります。天体望遠鏡で土星の環を観測してみましょう。
東京では、2月上旬の午後6時頃に東の空から昇り、一晩中明るく輝いたのち、明け方には西の空に沈んでいきます。
太陽系でもっとも大きな木星は、直径が地球の11倍もあります。あつい雲がうずをまきながらおおっていて、天体望遠鏡でのぞくと大赤斑(だいせきはん)と呼ばれる赤い目玉のような巨大なうずを見ることができます。木星は、そのほとんどがガスでおおわれています。 昨年は、大赤斑の他に新たに中赤斑も見られるようになり、話題となりました。
木星のまわりにはたくさんの衛星(えいせい)とよばれる小さな天体がまわっていて、大きな木星といくつもの小さな衛星がきれいに並んで 見えます。17世紀にイタリアの科学者ガリレオ・ガリレイによって発見された4つの大きな衛星「イオ」「エウロパ」「ガニメデ」「カリスト」 の他に、50個をこえる衛星が発見され、毎年その数が増え続けています。
木星は6月6日に「衝(しょう)」となり、観測の絶好期となります。マイナス2.5等級で、ひときわ明るく輝いているため、ひと目でみつけることができるでしょう。このころ、木星は「さそり座」の中にあり、「さそり座」の赤い1等星アンタレスと並んで見ることができます。
夏休みに入る7月下旬には、東京では午後8時頃には南の空たかく昇っていますので、自由研究の木星観察には最適です。その後、木星はしだいに昇る時間が早くなり、午後10時頃には沈んでしまいます。夏休みはできるだけ早めに木星を観測しましょう。
「明けの明星」「宵の明星」と呼ばれ親しまれている金星は、太陽に2番目に近い惑星です。地球より太陽に近い軌道を回るため内惑星(ないわくせい)とも呼ばれ、月のように満ち欠けをします。
金星は地球より少し小さい惑星で、表面を二酸化炭素や硫化物でできた厚い雲で覆われています。地表は400度をこえる灼熱地獄(しゃくねつじごく)で、太陽系でもっとも熱いといわれています。
2005年11月には、欧州宇宙機関(ESA)が金星探査機「ビーナス・エクスプレス」を打ち上げ、今年の4月に金星に到達し探査が行われることになっています。金星の地表の様子や、成り立ちについて多くのことが分かってくることでしょう。日本でも、「PLANET-C」と呼ばれる金星探査プロジェクトが進行しており、2008年に打ち上げが予定されています。これからは、金星に大注目です。
1月〜8月上旬までは「宵の明星」として日の入り後の西の空に、ひときわ明るく輝く金星を見ることができます。7月中旬にはマイナス4.5等級と、非常に明るくなり、昼間でも肉眼で見つけることができるほどです。
8月下旬以降は、「明けの明星」として日の出前の東の空に見えるようになります。
7月中旬、東京では、午後7時ごろに西の地平線近く「しし座」の中に見ることが出来ます。この時期、すぐ近くに土星を見ることができますので、2つの惑星を天体望遠鏡で観察してみましょう。
火星は地球の1つ外側をまわっていて、大きさは地球の半分ほどの赤い惑星です。2003年8月の大接近は5万7千年に1度の非常に条件の良い大接近であり、夏休みと重なったこともあり、たいへん話題になりました。
2003年の火星大接近情報については、こちらをご覧ください。
その火星はおよそ2年2ヶ月ごとに地球に接近するため、今年の12月19日に地球に最接近します。2003年の時ほどは接近しませんが、マイナス1.6等星ほどの明るさとなりますので、火星観測には絶好のチャンスです。
天体望遠鏡で火星を観察すると、火星の南極(なんきょく)と北極(ほっきょく)にあたるところに白く輝く部分を見つけることができます。 これは、極冠(きょっかん)と呼ばれる氷の固まりのようなもので、見る時期によってその大きさが変わっていくことが分かります。 火星にも地球のような季節の変化があり、気温の上昇などによって氷が溶けて大きさが変わるようです。
今年後半から年末にかけて、火星が見頃となります。2月頃に「いて座」にいる火星は、その後、「みずがめ座」「うお座」「おうし座」へと移り、最接近する12月には「ふたご座」の中にいます。
最接近する12月中旬、東京では、午後6時ごろから東の空にのぼり、夜中の12時近くに南の空高く輝く火星を見ることができます。ぜひ、赤い惑星、火星を天体望遠鏡で観測しましょう。
はじめてだから気軽に見てみたい
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じっくり観察してみたい
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