夏の大三角とは
夏の大三角は、天の川をはさむはくちょう座の1等星デネブとわし座の1等星アルタイル、こと座の1等星ベガを結んでできる大きな三角形です。夏の大三角形とも呼ばれています。
7月〜9月の夜、東の空から天頂付近で見つけることができる夏の大三角は、夏の星座のガイド役となっています。
夏の夜空を見上げると、うっすらと白く輝く天の川の中に、明るい5つの星が十字架の形に並んでいるのを見つけることができます。夏の星座の代表と言ってもよいはくちょう座です。はくちょう座は、明るい星が多く形も分かりやすいため、夏の星座では最も見つけやすいので、夏の星座探しはここからスタートすると良いでしょう。
はくちょう座から、天の川にそって南に目を向けると、明るい1等星が2つ、天の川をはさんで輝いているのが見えます。わし座のα星アルタイルとこと座のα星ベガです。
この2つの1等星とはくちょう座のα星デネブを結んでできる大きな三角形は「夏の大三角(夏の大三角形) 」と呼ばれ、夏の星座のガイド役ともなっています。天の川をはさんで明るく輝く3つの1等星の美しさは、夏の星座の最大の見どころと言っても良いでしょう。
夏の大三角を見つけよう
夏の大三角は、いつどこで見られるのでしょうか?
東京では、日が沈む8月中旬の午後6時半過ぎには、既に東の空に夏の大三角が昇っており、午後9時頃にはこと座の1等星ベガがほぼ真上まで昇ります。その後、次第に南の空、西の空へと移っていき、翌日の午前4時半頃に、わし座の1等星アルタイルが西の地平線に沈んでいきます。
夏休みの夜には、ほぼ一晩中楽しむことができますので、親子そろって夜空にうかぶ大きな三角形を探してみてください。
夏の大三角と七夕
7月7日、1年に1度だけ、七夕の夜に天の川をはさんで愛し合う2人が会うことができるという七夕伝説は、日本でもなじみの深い物語です。七夕の主人公、「ひこ星」と「おりひめ星」は、それぞれアルタイルとベガと言われています。
近年は、旧暦の7月7日(8月13日頃)を伝統的七夕と呼び、各地でイベントが催されるようになってきました。夏休み中で晴れていることも多いため、夜空をながめる良いチャンスとなっています。