スーパームーンとは
1年のうちで地球と月が最も近づき、見かけの大きさが最も大きくなる満月または新月をスーパームーンと呼んでいます。特に大きく明るく見える満月のスーパームーンは世界中で話題となります。スーパームーンは天文用語ではなく、俗称としてこう呼ばれています。
スーパームーンは、ほぼ毎年1回見ることができますが、月が地球に最も近づくタイミングと満月になるタイミングには差があるため、2つのタイミングが合う条件の良いスーパームーン(エクストラスーパームーン)はおよそ18年に1度しか見ることができません。

月は地球のまわりを楕円を描きながら回っています。このため、月と地球の距離は約35万〜41万キロメートルの間で近づいたり離れたりしています。最も近づく場所を近地点、最も離れた場所を遠地点と呼びます。近地点の時刻に最も近い満月(または新月)がスーパームーンと呼ばれます。

2011年のスーパームーンは、月が最も離れたときと比べ、満月の大きさが14%も大きく、明るさが30%も明るく見えました(アメリカ航空宇宙局発表)。
2023年のスーパームーンは8月31日
2023年のスーパームーンは8月31日で、2023年で最も月が地球に近づく満月となります。満月になる時間は午前10時36分と日中となりますが、地球と月の距離が約35.734万Km(地心距離)、視直径が約32.9分となり、2023年で最も月が遠ざかる2月6日の満月と比べ約11%大きく見えます(実際には日中のため見る事ができません)。
月が近地点を通過するのが31日午前1時頃(距離約35.718万Km、視直径約33.8分)になるので、30日の夜から31日の朝にかけて、満月直前の月を眺めてみてはいかがですか?
東京では30日午後6時、東南の空にみずがめ座と共に月齢14.0の月が昇ってきます。少しづつ高度を上げていきますが、最高で38°程までしか昇らず、低い空を移動していきます。近地点を通過する午前1時頃には南南西の空33.5°にあり、地球に最も近づきます。
31日の夜は午後6時30分過ぎに月齢15.2の月が昇ります。この頃の地球との距離は約35.77万Km、視直径約33.4分となり近地点通過時より少し小さくなりますが、まだまだ大きな月を楽しむ事ができるでしょう。
2024年のスーパームーンは10月17日
2024年のスーパームーンは10月17日で、2024年で最も月が地球に近づく満月となります。満月になる時間は午後8時26分の予想で、地球と月の距離が約35.737万キロメートル(地心距離)となります。視直径が約33.4分となり、2024年で最も月が遠ざかる2月24日の満月と比べ約14%大きく見えます。
月が一晩中昇っており、スーパームーンの観察にはとても良い条件ですので、17日夜の大きくなった月を眺めてみてはいかがですか?
東京では17日午後5時前、東北の空にうお座と共に月齢14.6の月が昇ってきます。少しづつ高度を上げていき、満月となる午後8時26分頃には約40°の高さまで昇ります。その後も高度を上げていき、一晩中スーパームーンを楽しむことができます。