冬の大三角とは

冬の大三角は、おおいぬ座の1等星シリウスオリオン座の1等星ベテルギウスこいぬ座の1等星プロキオンを結んでできる大きな三角形です。冬の大三角形とも呼ばれます。天の川を囲むように輝く冬の大三角は、冬の星座のガイド役として知られています。

冬の夜空では、天の川の西で明るく輝く3つの星がきれいに並んだ姿が目に付きます。オリオン座のベルトにあたる三つ星です。冬の星座の代表でもあるこのオリオン座の右肩にあるαベテルギウスと、おおいぬ座αシリウスこいぬ座αプロキオンを結んでできる冬の大三角(冬の大三角形)は、冬の天の川を取りむように輝いています。

冬の大三角と天の川には、三角形を作る3つの星座にまつわる神話が伝えられています。ある日、狩人オリオン(オリオン座)は2匹の猟犬をつれて狩りにでかけます。しばらくすると大きな川(天の川)の向こうに獲物を見つけ、川を渡ろうとしました。しかし、川を渡れるのは成犬(おおいぬ座)だけ、渡ることのできない子犬(こいぬ座)は、川のほとりに置いて行かれてしまいました。一匹だけ取り残されたこいぬ座は天の川の向こうにいるオリオン座とおおいぬ座をしそうに見つめています。

冬の大三角を見つけよう

冬の大三角は、いつどこで見られるのでしょうか?

上の星図は、2月15日午後8時頃(1月15日午後10時頃)の東京の南の空に見える冬の大三角です。日が沈む午後5時半過ぎには、既に南東の空に冬の大三角が昇っており、午後9時頃には南の空に最も高く昇ります。全天で最も明るいおおいぬ座の1等星シリウスが、天の川のほとりで青白く輝く美しい姿を見ることができるでしょう。その後、次第に西の空へと移っていき、翌日の午前2時頃に、シリウス、オリオン座の1等星ベテルギウスの順に西の地平線に沈んでいきます。

冬の夜はとても寒いので、日が沈んでから早めの時間がおすすめです。寒さ対策を充分に行って、親子そろって夜空にうかぶ大きな三角形を探してみてください。

冬の大三角Q&A

冬の大三角について、よく聞かれる質問を簡単なQ&Aにまとめました。

冬の大三角はいつ見えますか?

夜の見やすい時間帯(午後9時〜午前2時頃)に高く昇っているのは、11月上旬から2月上旬頃までになります。他の季節でも時間帯や高さなどの制限はありますが、見ることはできます。例えば、8月中旬には夜明け前の午前4時頃の東南東の空で見ることができ、4月中旬には午後7時頃に南西の空で見ることができます。

冬の大三角で一番明るい星は?

おおいぬ座α星シリウス

冬の大三角を作る星の中で一番明るい星は、おおいぬ座αシリウスです。

明るさがマイナス1.46等級で、全天に21個ある1等星の中で最も明るい星となります。シリウスAとシリウスBの2つの星からなる連星で、主星のシリウスAは太陽より大きく、太陽系に比較的近い位置にあるため、とても明るく見えます。

冬の大三角の1等星を明るい順にならべると、シリウス(マイナス1.46等級)、プロキオン(0.37等級)、ベテルギウス(0.42等級)の順となります。

冬のダイヤモンドとは

冬のダイヤモンドは、冬の夜空に輝く6つの星を結んでできる六角形。おおいぬ座のシリウス、オリオン座のリゲル、おうし座アルデバランぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオン、この6つの1等星を順に結んでいくと、天の川の周りに大きな六角形が作られます。この六角形は「冬の大六角形」または「冬のダイヤモンド」と呼ばれ、冬の大三角と共に冬の夜空を彩ります。

冬の大三角、冬のダイヤモンドを作る星座件)

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