春の星座を見つけよう
春の星座をめぐる旅の出発点は、北斗七星を見つけることから始まります。北斗七星をガイド役として、春の夜空を彩るさまざまな星座を見つけることができるでしょう。
3月上旬なら午後11時過ぎ、日を追うごとに早まり、4月下旬の午後9時ごろには、春を代表する星座が夜空にせいぞろいする姿を見ることができます。
それでは、北斗七星をはじめに、春を代表する星座たちをガイドを見ながら順番に探してみましょう。
すべて
おおぐま座(北斗七星)の見つけ方
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4月下旬なら午後10時ごろ、北の空高く、ひしゃくを伏せたような形に並んだ7つ星を探しましょう。北斗七星として知られる星々ですが、おおぐま座のしっぽと身体の一部になっている事をご存じでしょうか?
しっぽの星をつないだ線を身体の方にのばしていくと、2つ並んだ小さな星が見つかります。この星が熊の前足となり、北の空をゆうゆうと歩く大きな熊の姿を形作っています。
※図は、4月18日午後10時 東京の北の空
こぐま座(北極星)の見つけ方
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北斗七星を作るひしゃくの水桶の外側の底の星(β星)と縁の星(α星)とを結んだ線を5倍ほど延ばした先に、小さな暗い星が見つかります。北の空の中心となっている北極星です。
北極星を先頭に、小さな北斗七星のような形に並んだ7つ星がこぐま座です。熊の親子にあたる大小2つの星座は、北極星を中心に1年中しずむことなく北の空を回り続けています。
※図は、4月18日午後10時 東京の北の空
うしかい座の見つけ方
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北斗七星のひしゃくの柄の部分にあたる3つの星から弧を描くように線をのばしていくとオレンジ色に輝く1等星にたどりつきます。うしかい座のα星アークトゥルスです。
春の夜空でいちばん明るいこの星を頂点に、ネクタイのような形に星をたどると浮かび上がるのが、2匹の猟犬を従え、こぶしを振り上げる巨人の姿を表したうしかい座です。
※図は、4月18日午後10時 東京の天頂付近の空
おとめ座の見つけ方
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北斗七星からうしかい座のアークトゥルスへのばした線をさらにのばしていくと、青白く輝く1等星にたどりつきます。おとめ座のα星スピカです。
スピカ以外には目を引く明るい星がないので、その形はわかりにくいかもしれませんが、全体に大きなY字形を横に寝かせたような形で、背中に翼をもち、手に麦の穂をたずさえた女神の姿を表しています。
アークトゥルスとスピカは、合わせて「春の夫婦星」とも呼ばれています。
※図は、4月18日午後10時 東京の天頂〜南の空
しし座の見つけ方
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うしかい座のアークトゥルスとおとめ座のスピカを結んだ線を底辺とし、西に大きな二等辺三角形を作るように目をやると、ほのかに白く輝く1等星にたどりつきます。しし座のα星レグルスです。
レグルスを頂点に北へ目をやると「?」マークをうらがえしにしたような星の並びが見つかります。「ししの大鎌」とも呼ばれししの上半身の形を表しています。おとめ座の頭上、しし座のしっぽにあたる2等星がβ星デネボラです。
※図は、4月18日午後10時 東京の南の空
かに座の見つけ方
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しし座のレグルスからさらに西に目をやると、2つ並んだの明るい星が目にとまります。ふたご座のα星カストルとβ星ポルックスです。しし座とふたご座の間に横たわるのがかに座です。
位置の見当はつけやすいのですが、明るい星がないので見つけにくいかもしれません。かに座の中央にはプレセペ星団があり、肉眼でもぼんやりと見ることができます。
※図は、4月18日午後10時 東京の南の空
おとめ座、しし座、かに座、ふたご座、この星座の並びに見覚えはないでしょうか?そう、星座占いでおなじみの星座ですね。黄道十二星座と呼ばれるこれらの星座は、天球の上を太陽が1年をかけて移動する間に通る星座たちなので、順番に見つけていくことができるのです。