2022年12月1日に、火星地球に最接近します。2018年の大接近と比べると少し遠いため中接近と言えます。接近と言っても地球までの距離が約8,145万キロメートルぐらいに近づくだけで、 ぶつかりそうなほど近づくわけではありませんが、火星を観察するには絶好のチャンスです。

地球と火星の動き

火星は、地球の1つ外側の軌道を回っている太陽系惑星です。 地球は太陽を中心に、その周りをほぼ丸い円を描いて回っていますが、火星は中心がずれた楕円形を描きながら回っているために、 地球に近づいたり遠ざかったりしています。

火星は2年2ヶ月ごとに地球に接近する小〜中接近、15年から17年ごとに更に接近する大接近をくり返しています。 前回、大接近した2018年には、地球と火星が5,759万キロメートルまで接近し、大きな話題になりました。

火星と地球の軌道
図:火星と地球の軌道

火星の見える位置

火星は、8月頃からだんだんと明るくなり、天体望遠鏡で見える大きさも大きくなってきます。最接近のころには、マイナス1.8等級ほどの明るさとなり、ひときわ赤く輝く火星が、普段より大きく感じるようになるでしょう。最接近の当日だけではなく、前後の1〜2ヶ月の明るさや大きさの変化を調べてみると、天体のふしぎを身近に感じることができるでしょう。

7月から12月にかけて、火星はうお座からおうし座へと移り、その中を行ったり来たりしています。

火星の大きさの変化

火星が地球からもっとも離れた時の見掛けの大きさと、今回の最接近の時の大きさを比べると、視直径で4.7倍以上の違いがあります。今回の最接近でも、いかに大きく見えるかが分かります。ぜひ、天体望遠鏡で観察して、スケッチや写真撮影にチャレンジしてみましょう。

次の図は、火星の大きさをイメージするための模式図です。

最遠時と最接近時の見かけの大きさの違い
図:最遠時と最接近時の見かけの大きさの違い
火星の見かけの大きさの変化
図:2022年5月〜2023年4月の見かけの大きさの変化
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