冥王星は長年、太陽系最果て、9番目の惑星とされてきました。

2005年に冥王星より遠くに冥王星と同じくらいの大きさの天体エリスが発見されたのをきかっけに、2006年8月に開催された国際天文学連合総会で惑星から外され、現在は、エリスを初めとする近くの小天体とともに準惑星に分類されています。

冥王星の姿

冥王星はよりも小さく、雪と氷におおわれた小さな赤い星です。観測から薄い大気を持つことも分かっています。他の惑星の軌道面とも大きくちがう楕円軌道をまわっているため、冥王星を巨大な彗星と考える研究者もいます。冥王星の半分ほどの大きさのカロンと呼ばれる衛星を持っていますが、最近では二重惑星ではないかとも考えられています。

冥王星は、まだまだの多い天体ですが、NASA(アメリカ航空宇宙局)のニューホライズンズ計画による探査機が2015年7月に最接近し、その姿が少しずつわかってきました。観測データによると、氷の火山や氷に浮かぶ山々など、予想をはるかに超える発見が報告され、研究者をおどろかせています。

冥王星の軌道
図:冥王星の軌道

観測メモ

冥王星は、小さく遠くにあるため、一般的な天体望遠鏡では見ることができません。

基本データデータの見方

半径1.151 x 103 km(地球の約0.181倍)
質量1.309 x 1022 kg(地球の約0.002倍)
体積6.387 x 109 Km3(地球の約0.006倍)
表面積1.665 x 107 Km2(地球の約0.033倍)
表面温度-233~-223℃
自転周期-153.293時間(逆行)
太陽からの平均距離5.906 x 109 Km(39.482 AU)
近日点距離4.437 x 109 Km(29.667 AU)
遠日点距離7.376 x 109 Km(49.310 AU)
公転周期90,553.02 地球日
衛星カロン、ニクス、ヒドラ、他