星は、場所や時間、季節によって見える位置が変わります。

1日の動き

星は、天の北極を中心に天球上を東から西へと1日1回転します。これは、地球が1日1回西から東へ回転している(自転)ために起こります。この動きのことを星の日周運動と呼んでいます。

約24時間で360度動くことになるので、1時間に約15度の割合で星が動いていくように見えます。

北の空には、1日中動かないように見える明るい星(日中は空が明るいため見えません)があります。北極星と呼ばれるこの星は、天の北極に最も近い明るい星(輝星)で、現在は、こぐま座αポラリスが北極星となっています。地球の自転軸が少しブレている(歳差運動)ことから、北極星は時代とともに変わっていきます。

天球上の星の動き
図:天球上の星の動き

日本から見た星の動き

日本では、見る方角によって、星は次のような動きをします。

東の空の星の動き
図:東の空

地平線から斜めに昇ってきます。

南の空の星の動き
図:南の空

東から西へと大きなを描いて動きます。

西の空の星の動き
図:西の空

地平線に斜めに沈んでいきます。

北の空の星の動き
図:北の空

天の北極を中心に反時計回りに円を描くように動きます。

東西に長くのびる日本では、見る場所の経度によって、同じ時間に見える星の位置がちがってきます。これは、日の出や日の入りの時間が地域によってちがうのと同じで、地球が自転しているために起こります。

日周運動(南の空)
イメージ:日周運動(南の空)
日周運動(北の空)
イメージ:日周運動(北の空)

1年の動き

星は季節によっても見える位置が変わります。これは、地球が太陽のまわりを1年をかけて1回転している(公転)ために起こります。

同じ星を毎日同じ時間に観測すると、見える位置が西へずれていき、約1年で元の位置へ戻ります。この動きのことを星の 年周運動と呼んでいます。1年で360度動くことになるので、1ヶ月で約30度の割合で星が動いていくように見えます。

星座を形づくる星々とはちがって、金星土星などの惑星は西から東、東から西へと向きを変えて動きます。夜空をさまよっているように見えることから惑星という名前が付いたと言われています。

星座早見盤を使うと、見たい日時の星の位置を調べる事ができます。

年周運動
図:年周運動