こと座について

こと座(琴座)は、楽器のたて琴の形を表した夏の星座。
2世紀にプトレマイオスによりまとめられた「トレミーの48星座」の1つです。七夕の「おりひめ星」として知られるベガはこと座の1等星で、ひときわ白く輝くベガと、4つの星からなる平行四辺形が、たて琴の形を作る小さな星座です。
こと座には、毎年4月下旬に活発になる4月こと座流星群があります。
こと座 基本データデータの見方
和名 | こと座(琴座) |
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学名 | Lyra |
略符 | Lyr |
設定者 | プトレマイオス(トレミー) |
概略位置 | 赤経:18h45m0s 赤緯:+36° |
面積 | 286平方度 |
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20時正中 | 8月28日ごろ |
正中高度 | 約90° |
主な季節 | 夏 |
肉眼星数 | 約80個 |
こと座にまつわる神話
ギリシャ神話では「オルフェウスのたて琴」として悲しい物語が伝えられています。
音楽の神アポロンの子、オルフェウスは琴の名手で、美しい妻エウリディケと幸せに暮らしていました。ある日、エウリディケは草むらに隠れていた毒蛇にかまれ死んでしまいました。
オルフェウスは妻の後を追い死の国へおりて行き、妻を帰してくれるよう願い美しい琴を奏でました。美しい琴の音に心をうたれた冥土の神プルートンは、地上に出るまで振り返らないという約束でエウリディケを帰してくれることになりました。
エウリディケを連れたオルフェウスは、もうすぐ地上に出るというところで、うれしさのあまりつい振り返って妻の姿を見てしまいます。約束をやぶったため、エウリディケは再び死の国へ引き戻されてしまいました。悲しみに暮れたオフフェウスが死を迎えると、大神ゼウスはこれを哀れみ、彼の琴を「こと座」として天の星座にしました。