わし座について
わし座(鷲座)は、鷲の姿を表した夏の星座です。
2世紀にプトレマイオスによりまとめられた「トレミーの48星座」の1つです。天の川の中で、白く輝くα星アルタイルを中心に、少し形のくずれた十字の形をしています。
アルタイルは、七夕の「ひこ星」として知られる1等星で、「おりひめ星」にあたること座のベガとは天の川をはさんで対になって輝いています。この2つの1等星にはくちょう座のデネブを加えてできる三角形は夏の大三角と呼ばれ、夏の星座のガイド役ともなっています。
わし座にまつわる神話
ギリシャ神話では、大神ゼウスが美少年ガニメデス(みずがめ座)をさらいに行ったときに変身した鷲であるとも、人間に火を与えた罰として岩山につながれたプロメテウスの肝臓をついばむ鷲とも言われています。
わし座の姿(見え方・星図)
わし座はどんな形をしているのでしょうか。星空の中でどのように見えるのでしょうか。
イラストや星図を見ながら調べてみましょう。
星空パネルでは、星座を作る星や星座線、イラストなどをオン・オフしながら、わし座の姿を楽しむ事ができます。
わし座の見つけ方
わし座の季節は夏、6月上旬から10月下旬にかけて見ることができます。7月上旬の午前0時、8月上旬の午後10時、9月上旬の午後8時頃には、南の空60°ほどの高さまで昇り、見つけやすくなります。
夏の夜空に、天の川に沿って広がる夏の大三角を目印として、南端の1等星がわし座の真ん中にあたるα星アルタイルです。アルタイルを中心に少しくずれた十字の形が、大きく翼を広げた鷲の姿を表しています。アルタイル以外は3等星以下の暗い星のため、鷲の姿を想像するのは少し難しいかもしれません。
※上の星図は20時正中時の星空を表しています。半月前の21時、1ヶ月前の22時、2ヶ月前の24時とほぼ同じ星空となります。
夏の大三角をガイドにした、わし座の見つけ方、夏を代表する星座たちの見つけ方をご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
わし座 基本データデータの見方
和名 | わし座(鷲座) |
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学名 | Aquila |
略符 | Aql |
設定者 | プトレマイオス(トレミー) |
概略位置 | 赤経:19h30m0s 赤緯:+2° |
面積 | 652.473平方度(全天22位) |
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20時正中 | 9月8日ごろ |
正中高度 | 約56° |
主な季節 | 夏 |
肉眼星数 | 約120個 |