冬の星座早見表から冬を代表する星座の1つ「オリオン座」についてご紹介します。
和名 | オリオン |
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学名 | Orion |
略符 | Ori |
設定者 | プトレマイオス |
概略位置 | 赤経:5h20m / 赤緯:+3° |
面積 | 594平方度 |
20時正中 | 2月5日 |
南中高度 | 約57° |
主な季節 | 冬 |
肉眼星数 | 約200個 |
星図 | IAUの星図を見る |
冬を代表する星座の1 つであるオリオン座は、狩人オリオンの雄大な姿を表した星座です。きれいに並んだ三つ星や、M42オリオン大星雲をはじめとする数多くの星雲や星団があることでも知られています。
ギリシャ神話では、どんな猛獣でも仕留めることができた巨人オリオンの波乱にとんだ物語が何通りも伝えられています。
海神ポセイドンの息子オリオンは、美しく力も強い狩人でした。月と狩りの女神アルテミスと恋に落ち、幸せに暮らしていましたが、気性が強く、いつも自分が一番強いと自慢していました。神々はこれに怒って、オリオンを殺すために1匹のさそりをつかわしました。さそりは猛毒のある針でオリオンの足をさし、さすがのオリオンもさそりの毒には勝てず死んでしまいました。
オリオン座のα星ベテルギウスは、オリオン座の巨人が振り上げる右腕の脇下にあたる星で、おおいぬ座の1等星シリウス、こいぬ座の1等星プロキオンと合わせて冬の大三角を作っていることでも知られています。
地球から見える恒星の中で9番目に明るく(太陽をのぞく)、1.85等級という明るさで、赤く輝いて見えます。 オリオン座のもう一つの1等星リゲルよりも暗い星ですが、多くの天文学者が注目している星でもあります。
ベテルギウスは赤色超巨星と呼ばれる、もうすぐ星の寿命が終わろうとしている星です。半径が太陽の1,000倍もある巨大な恒星ですが、近年、その大きさが一気に小さくなり、形もゆがんで不安定になっていることから、もうすぐ爆発して星の寿命を迎えると考えられています。
太陽から640光年という距離にあり、星の光が私たちに届くまでに640年もかかるため、今見えている光は640年前にベテルギウスが発した光です。もしかするとベテルギウスはもう無くなっているかもしれないのです。オリオン座は形を変えてしまうかもしれませんね。
毎年、10月下旬に活発になる流星群で、放射点がオリオン座の中にあります。
この流星群の母彗星は、有名なハレー彗星です。
毎年10月21日頃に極大となり(年により異なります)、1時間に100個ほどの流星が見られた年もありましたが、近年は数十個ほどになっています。数は減ってきていますが、明るい流星が多いので見応えのある流星群です。
2021年は10月21日午後8時頃に極大となる予想です。満月過ぎの明るい月が一晩中昇っているため、月明かりの影響が大きく、観測にはあまり良い条件とは言えません。
流星は、放射点を中心に四方八方へ飛び出すように流れて見えます。放射点の近くでは流星は短く、離れるほど長くなって見えます。また、放射点の高度が高いほど流星は見えやすくなります。
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