しし座流星群について
しし座流星群は、放射点がしし座のγ星付近にある流星群です。
11月上旬〜下旬に活発になり、11月17日~18日頃に極大となります(年により異なります)。この流星群の母彗星は、33年周期でまわるテンペル・タットル彗星 (55P/Tempel-Tuttle)です。
普段は速度の速い流星が1時間に数個〜十数個ほど見られる中規模の流星群ですが、年により1時間に数千個を超える流星雨(流星嵐)が出現することでも知られています。イギリスの天文学者デイヴィッド・アッシャーらによる流星雨の出現予測に関するダストレイル理論の確立にも貢献し、天文学の分野でも注目される流星群の一つです。
約33年に一度、母彗星が太陽に回帰する時期には流星雨になることもあり、古くからヨーロッパやアメリカを中心に大出現の記録がいくつも残されています。日本でも2001年に流星が大出現する流星雨になり話題となりました。その後は、あまり活発な動きはありません。
基本データデータの見方

和名 | しし座流星群 |
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学名 | Leonids (013 LEO) |
出現期間 | 11月6日~11月30日 |
極大日 | 11月17日〜18日(年により異なります) |
放射点 | 赤経:10h8m0s 赤緯:+21.6° |
星座 | しし座 |
母天体 | テンペル・タットル彗星 (55P/Tempel-Tuttle) |
ZHR | 10〜15 |
出現数 | 1時間に10~30個 |
速さ | 速い(71Km/秒) |
- 2026年
- 2025年
しし座流星群 2026年11月18日に極大
2026年のしし座流星群は、11月6日から30日にかけて活発となり、11月18日午前8時45分頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大が朝になってしまいますが、上限を過ぎたばかり明るい月は17日午後11時過ぎには沈むため、月明かりの影響も少なく、観測には比較的良い条件となります。放射点が高くなってくる18日午前2時から夜明け前までが観測のチャンスです。
天頂出現数(ZHR)は15とされており、条件が良ければ1時間に10〜15個ほどの流星が見られると予想されています。流星の速度が非常に速いため、流星が通った後に光の跡(流星痕)が見られるかもしれません。
この時期には冬の大三角が夜空に輝き、さらに、放射点の近くには明るい木星と火星が並んで輝き美しいでしょう。流星観測の合間に、天体望遠鏡でこれらの天体も観察してみてはいかがでしょうか。
東京では、11月17日午後11時頃に、しし座と共に放射点が東北東の空に昇り、その後徐々に高度を上げていきます。放射点とほぼ同時に木星と火星も昇ってくるので、目印にすると良いでしょう。18日午前3時頃には、放射点が東の空で約50度の高さに達し、観測のチャンスとなります。
しし座流星群 2025年11月18日に極大
2025年のしし座流星群は、11月6日から30日にかけて活発となり、11月18日午前3時頃(前後する場合があります)に極大を迎えると予測されています。極大の時刻には、放射点の高度も高く、月明かりも無いため観測にはとても良い条件となります。午前4時半頃に月が昇ってきますが、新月前の細い月のため観測への影響はほとんどありません。
観測のチャンスは極大時刻を挟んだ前後1〜2時間です。天頂出現数(ZHR)は15とされており、条件が良ければ1時間に10〜15個ほどの流星が見られると予想されています。流星の速度が非常に速いため、流星が通った後に光の跡(流星痕)が見られるかもしれません。
また、この時期には冬の大三角が夜空に輝き、さらに、明るい木星も昇っています。流星観測の合間に、天体望遠鏡でこれらの天体も観察してみてはいかがでしょうか。
東京では、11月17日午後11時頃に、しし座と共に放射点が東北東の空に昇り、その後徐々に高度を上げていきます。極大時刻である18日午前3時頃には、放射点が東の空で約50°の高さに達し、観測のチャンスとなります。午前4時19分に月が昇りますが、細い月のため、明け方まで月明かりの影響はほとんどありません。
しし座流星群 観測のポイント
明るく速度が速い流星が特長のしし座流星群ですが、流星は、放射点を中心に四方八方へ放射状に飛び出すように流れて見えるため、空全体を眺めるのがポイント。街灯などの光が邪魔にならない場所を選び、目を慣らすために暗い場所で15分ほど待ってから、広い範囲の空を見上げるようにしましょう。
木々に囲まれた山の上より、できるだけ空が大きく見渡せる開放的な場所で観測しましょう。月が出ている時は、月を背にして、暗い方の空を眺めるようにしましょう。
近年は大規模な流星雨となる年は少ないですが、小規模の流星雨となる事もある見応えのある流星群ですので、お見逃し無く。