星座占いでもおなじみの黄道十二星座の1つ「やぎ座」は、8月〜9月下旬に見ごろとなる秋の星座です。
古くから知られるやぎ座について、基本的な特徴、歴史や神話、星座の姿や見つけ方を星図や星空パネルを使って分かりやすく解説します。秋の夜にやぎ座を探してみませんか?
なお、星座占いの山羊座(やぎ座)について詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。
やぎ座について
やぎ座は、頭は山羊で尾が魚というふしぎな姿をした秋の星座です。
プトレマイオスによりまとめられた「トレミーの48星座」の1つで、星座占いの誕生星座で知られる黄道十二星座の1つです。秋のはじめの南の空に見える逆三角形の形をした星座で、右に並んでいる二つの星が山羊の角、左はしが尾にあたります。
わかりやすい形をしていますが、3等星以下の暗い星ばかりなので、見つけにくいかも知れません。やぎ座の中には、M30球状星団や、肉眼でも分かる二重星であるα星アルゲディがあり、双眼鏡や天体望遠鏡で美しい姿を観察することができます。
また、やぎ座には、やぎ座のα星付近に放射点を持つやぎ座α流星群があり、毎年、夏休みを含む7月10日~8月25日頃に活発になります。
西洋占星術では、12/22~1/19生まれが山羊座となります。
やぎ座にまつわる神話
ギリシャ神話では、やぎ座がなぜ、頭は山羊で尾が魚というふしぎな姿になったのかについて、おもしろいお話が伝えられています。
ある日、神々がナイル川のほとりで宴会をしていました。山羊のような角と足をもつ半人半獣の姿をした牧畜の神パーンも宴会を楽しむ一人でした。
パーンが得意の笛を吹いて宴会を盛り上げていると、とつぜん、おそろしい怪獣テュフォンが現われ、神々におそいかかりました。
神々は、さまざまな姿に変身して逃げていきました。大神ゼウスは鳥に変身して大空へ、美の女神アフロディーテと息子エロスは魚に変身してナイル川に飛び込みました。パーンも魚に化けてナイル川に飛び込んで逃げようとしましたが、あわてていたために上半身が山羊で下半身が魚の姿になってしまいました。
この神話が元となり、やぎ座のふしぎな姿が生まれたと言われています。
やぎ座の姿(見え方・星図)
やぎ座はどんな形をしているのでしょうか。星空の中でどのように見えるのでしょうか。
イラストや星図を見ながら調べてみましょう。
星空パネルでは、星座を作る星や星座線、イラストなどをオン・オフしながら、やぎ座の姿を楽しむ事ができます。
やぎ座の見つけ方
やぎ座の季節は秋。8月下旬の午後10時、9月下旬の午後8時頃には南の空30°ほどの高さまで昇り、見ごろとなります。
南の地平線近くで輝くみなみのうお座の1等星フォーマルハウトと、天の川にあるわし座の1等星アルタイルの真ん中辺りにやぎ座が見つかります。大きな三角形をした分かりやすい形をしていますが、最も明るいα星アルゲディでも3等星であり、暗い星が多く見つけにくいかもしれません。
黄道十二星座であるやぎ座は、黄道に沿って東にみずがめ座、西にいて座が並びます。
※上の星図は20時正中時の星空を表しています。半月前の21時、1ヶ月前の22時、2ヶ月前の24時とほぼ同じ星空となります。
誕生日にやぎ座は見える?
星座占いの山羊座(やぎ座)の誕生日となる12月〜1月は、やぎ座は地球から見て太陽がある方向にあるため、空の中を太陽と一緒に移動します。このため、星座が昇っているのは昼間となるため基本的には見る事ができません。
しかし、誕生星座と実際の星座の位置がズレているため、日没後の1時間ほどは西の空低くにやぎ座を見つけることができます。
やぎ座 基本データデータの見方
和名 | やぎ座(山羊座) |
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学名 | Capricornus |
略符 | Cap |
設定者 | プトレマイオス(トレミー) |
概略位置 | 赤経:20h50m0s 赤緯:-20° |
面積 | 413.947平方度(全天40位) |
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20時正中 | 9月28日ごろ |
正中高度 | 約34° |
主な季節 | 秋 |
肉眼星数 | 約80個 |